2015年07月06日
【第86期棋聖戦/第三局】羽生棋聖、豊島挑戦者の明確な咎めを封じ、棋聖防衛に王手
[ひと言感想]
「不思議なことに、一局を通じ、豊島将之挑戦者には羽生善治棋聖を明確に咎める順が無かった」。
木村一基立会人の、この旨の局後コメントに考えさせられました。
「自分には『最善手でも相手から明確に咎められない』順を選び、相手には『最善手以外だと明確に咎められる」順を強いる」。
実際に披露されてみると成る程に思う点で、妙手と一流の勝負術は似ています。
★2015年7月4日催行
http://live.shogi.or.jp/kisei/
http://kifulog.shogi.or.jp/kisei/86_03/
http://live.shogi.or.jp/kisei/kifu/86/kisei201507040101.html
「不思議なことに、一局を通じ、豊島将之挑戦者には羽生善治棋聖を明確に咎める順が無かった」。
木村一基立会人の、この旨の局後コメントに考えさせられました。
「自分には『最善手でも相手から明確に咎められない』順を選び、相手には『最善手以外だと明確に咎められる」順を強いる」。
実際に披露されてみると成る程に思う点で、妙手と一流の勝負術は似ています。
★2015年7月4日催行
http://live.shogi.or.jp/kisei/
http://kifulog.shogi.or.jp/kisei/86_03/
http://live.shogi.or.jp/kisei/kifu/86/kisei201507040101.html
局後の感想
脇システムから△9二飛(44手目)と羽生が工夫したが、対する▲5七角が好着想だった。羽生が作戦失敗を感じ「いくしかなかった」と敢行した端攻めだったが、これがなかなかの順。「△7四歩(60手目)と打たれた局面でようやく嫌だなと思った」と豊島。後手の攻めが意外に厳しかったことで、形勢を悲観していた様子が感じられた。△7五歩(74手目)への対応が本局の急所で、▲8五金と逃げて玉が上へ行く道を残しておけば、後手が寄せ切るのは難しかった。本譜は▲6六金と寄ったため、△6四香で「(攻めが)切れる心配がなくなった感じがした」(羽生)。豊島も攻め合いに切り替えて追いすがるが、△3一桂(84手目)から△1四歩(86手目)が冷静な受けの決め手になった。
立会人の木村八段は、後手の動きを明確にとがめる順がなかったことに「不思議です」と驚いていた。
※棋譜コメント(↓)から転載
http://live.shogi.or.jp/kisei/kifu/86/kisei201507040101.html
脇システムから△9二飛(44手目)と羽生が工夫したが、対する▲5七角が好着想だった。羽生が作戦失敗を感じ「いくしかなかった」と敢行した端攻めだったが、これがなかなかの順。「△7四歩(60手目)と打たれた局面でようやく嫌だなと思った」と豊島。後手の攻めが意外に厳しかったことで、形勢を悲観していた様子が感じられた。△7五歩(74手目)への対応が本局の急所で、▲8五金と逃げて玉が上へ行く道を残しておけば、後手が寄せ切るのは難しかった。本譜は▲6六金と寄ったため、△6四香で「(攻めが)切れる心配がなくなった感じがした」(羽生)。豊島も攻め合いに切り替えて追いすがるが、△3一桂(84手目)から△1四歩(86手目)が冷静な受けの決め手になった。
立会人の木村八段は、後手の動きを明確にとがめる順がなかったことに「不思議です」と驚いていた。
※棋譜コメント(↓)から転載
http://live.shogi.or.jp/kisei/kifu/86/kisei201507040101.html