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2011年11月19日

【毎日】「四十八人目の忠臣:毎日新聞連載小説刊行 諸田玲子さん・森村誠一さん、対談」森村誠一さん

【諸田玲子さん】
女の立場から忠臣蔵を描いたらどうなるか、随分と考えました。討ち入りですべてが解決するというのは、男性の考え方のような気がします。でも、池波正太郎さんの名作『おれの足音』を読むと討ち入りの前で終わっているんですね。私はそれとは逆に、討ち入り後を描きたかった。残された女性たちは何を思い、どう行動したのか。遺児たちの運命はどうなったのか。それを書かないと大団円にならないと思ったのです。

【森村誠一さん】
討ち入り後に比重が置かれています。女性の場合、アフターケアがいいんですね。男はそれが苦手なんです。

成る程確かに、女性は「アフターケアがいい」し、男性は「アフターケアが苦手」だ。
とりわけ男性は、何らか目標を達成したら、関心と動機を一気に失う。

これは、討ち入りの様な復讐事に限らない普遍の真理だが、各々のセックスの所作に起因する不変の習性ではないか。
もしそうなら、公私問わず比較優位(※)の考えに則り、女性はアフターケア的作業に、男性は目標達成的作業に従事、注力するのが、社会全体最適的には良いのかもしれない。

(※)「比較優位」の参考情報
内田樹氏の知らない比較優位(池田信夫ブログ)
アゴラに寄稿しました:今さら人に聞けない自由貿易と比較優位(金融日記)


【森村誠一さん】
忠臣蔵は時代によって好まれたり、人気が薄くなったりするんですね。女性のスカートの長さと同じで、変化が激しい。忠臣蔵が注目される時代は、うつ病の多い時代なんです。忠臣蔵とは、忠誠心というか、自分を何かにささげたいという意思の表れですね。国家でも、地域でも、会社でも、家族でも、かまわない。自分を何かにささげたいと思う心が忠臣蔵にひかれるのだと思います。

確かに、私たちは、とりわけ現世のような競争激烈状況下、閉塞状況下では、達成確率の低下を理由に自己実現を諦め、他人実現を選好するのかもしれない。
そして、主君大石内蔵助の自己実現に心身共々貢献する家臣四十八士と自分を掛け合わせ、自己存在感や自己有能感、はたまた、束の間の安堵を覚えるのかもしれない。

私は、本事項を否定はしない。
しかし、共感はしないし、阿る(おもねる)気も、与する(くみする)気も無い。
なぜなら、本事項の本質は他者依存だからだ。
大石内蔵助のような逸材に出遭えなければ達成できない実現欲求の選好は、私には不健全かつ不毛だ。



★2011年11月17日付毎日新聞夕刊4面と↓のwebに掲載
http://mainichi.jp/enta/art/news/20111117dde018040014000c.html



四十八人目の忠臣
諸田 玲子
毎日新聞社
2011-10-12




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