-男はつらいよ/寅さん

2015年05月01日

【邦画】「男はつらいよ 第17作 寅次郎夕焼け小焼け」(1976)

[ひと言感想]
「あの時、ああすれば良かったなあ」。
「あの時、どうしてあんなことしてしまったんだろう」。
たしかに、志乃さんが仰るように、人生に後悔は付き物であり、人は生涯後悔の奴隷です。
私たちは日々合理的かつ潔い決断に励み、下したそれを信じるほかありません。

寅次郎の青観への頼みは、非常識かつ滅茶苦茶です。
とりわけ青観のように、心身の切り売りではない所で仕事をしている人、働いている人には、無礼千万も良い所です。
しかし、「働くこと」が「傍を楽にすること」、もっと言えば、「他者を助けること」であるのも真理であり、困り果てた人を救うためだけに「働くこと」、青観においては「絵を描くこと」も、時にあり得るのかもしれません。
寅次郎の、仕事そっちのけの人生は、突き詰めて言えば、他者を助けてばかりで自分を全く助けない(笑)人生は、後悔待ったなしに違いありませんが、救える他者を、それも「袖振合った」縁者を全く救わず、只管自分を助けるためだけに仕事をする人生も、後悔は待たないのかもしれません。


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け [DVD]
出演:渥美清、太地喜和子、岡田嘉子、宇野重吉
監督:山田洋次 
松竹
2014-07-25


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2015年04月17日

【邦画】「男はつらいよ 第15作 寅次郎相合い傘」(1975)

[ひと言感想]
「テメエの面なんか、二度と見たくねえやい」。
寅次郎はリリーに正論で窘められ、悔しさいっぱいでこう捨て台詞を吐いてもなお、リリーが雨に濡れて帰ってくるのを気に病み、一人傘をさして柴又駅に向かいました。
そんな寅次郎を、リリーは改札を出るや否や見つけ、満面の笑みを浮かべては、一目散に駆け寄りました。
生涯の伴侶の条件は、正論で喧嘩でき、かつ、それを根に持たない、道理と変わり身の速さ、そして、人としての詰まらなくなさ、かもしれません。


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ 寅次郎相合い傘 [DVD]
出演:渥美清、浅丘ルリ子、船越英二
監督:山田洋次 
松竹
2014-07-25


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2015年04月09日

【邦画】「男はつらいよ 第13作 寅次郎恋やつれ」(1974)

[ひと言感想]
自分を振り返って考えるに、肉親間の愛情の齟齬は血縁の皮肉です。
「血縁に甘えて、意思の疎通と共有を怠った、不本意かつ当然の報い」という訳です。
修吉、歌子親子の涙の和解から気づかされたのは、肉親こそ恥も外聞もない、要らない、ということ。
肉親足る者、「先に話しかけた者勝ち」、そして、「先に謝った者勝ち」に違いありません。


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ 寅次郎恋やつれ [DVD]
出演:渥美清、吉永小百合、高田敏江、宮口精二
監督:山田洋次 
松竹
2014-07-25


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2015年04月03日

【邦画】「男はつらいよ 第11作 寅次郎忘れな草」(1973)

[ひと言感想]
寅次郎やリリーに限らず、私たち小市民の生活の多くは、社会全体から見れば、在っても無くてもどうでも良い「アブク」なのでしょう。
とはいえ、人生を、自分を「アブク」と嘆き悲しむだけでは、小市民として名折れです。
私たちが日々励行すべきは、ふと泣き出したり後悔したりしないよう、佐和子の如く(笑)、開き直って最善を尽くすことなのでしょう。


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ 寅次郎忘れな草 [DVD]
出演:渥美清、浅丘ルリ子、毒蝮三太夫
監督:山田洋次 
松竹
2014-07-25


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2015年03月27日

【邦画】「男はつらいよ 第10作 寅次郎夢枕」(1972)

[ひと言感想]
「人を楽しくすること」。
「人をホッとさせること」。
これは簡単なようで誰にでもできることではなく、もはや芸です。
芸にお金を払うのは当然で、「楽しい気持ちになること」や「安堵できること」が切実な問題の人なら尚の事です。
[髪結い]かつ事情持ちの千代が[フーテン]の寅との結婚を本気で考えたのは、寅の芸を買うつもりだったのでしょう。
たしかに、[髪結いの亭主]に成るのも求めるのも、互いに事情が合致すれば立派な社会契約(笑)であり、言われるほどナンセンスではありません。
[髪結いの亭主]に自ら成り損ねた寅は、おいちゃんじゃありませんが(笑)、「バカだねえ」に違いありません。


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ 寅次郎夢枕 [DVD]
出演:渥美清、八千草薫、米倉斉加年、田中絹代
監督:山田洋次 
松竹
2014-07-25


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2015年03月13日

【邦画】「男はつらいよ 第9作 柴又慕情」(1972)

[ひと言感想]
たとえ家族であれ、他者と不幸をシェアしても、互いに幸福には成れず、不毛である」。
「過保護の原因は、保護者の勝手な『後ろめたさ』と『思い込み』である」。
『意気地の無さ』は、「優しさ』の裏返しである」。
博(演:前田吟さん)の説教はいずれも尤もで、授かった歌子(演:吉永小百合さん)の運命が変わったのは当然です。
人の運命は、無言有言の別無く、然るべき時期に尤もな説教を授かれるか否かで決まります。


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ 柴又慕情 [DVD]
出演:渥美清、吉永小百合、宮口精二、松村達雄
監督:山田洋次 
松竹
2014-07-25


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2015年03月06日

【邦画】「男はつらいよ 第8作 寅次郎恋歌」(1971)

[ひと言感想]
平凡な営み」は故郷と同様、「遠きにありて」思うものであり、「近くにある」おいちゃんとおばちゃんが何も思わないのは当然です。
人は無い物を思い、ある物を疎んじる。
そして、無い物を思う人をも、つい疎んじる。
やはり、人は無い物ねだりです。


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ 寅次郎恋歌 [DVD]
出演:渥美清、池内淳子、志村喬
監督:山田洋次 
松竹
2014-07-25


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2015年02月27日

【邦画】「男はつらいよ 第7作 奮闘篇」(1971)

[ひと言感想]
たしかに、弱者の気持ちが本当に分かるのは、そして、弱者に本当に同情できるのは、同じ弱者なのでしょう。
しかし、同情と愛情は紙一重とはいえ、弱者の具現できるそれは限られるからして、寅次郎がまたも夢破れたのは当然と言えば当然です。
人に具体的に働きかけるには、相手の気持ちを正確に理解する必要がありますが、正確に理解できたものの具現できない、即ち、具体的に働きかけられない、のでは、理解は却って仇と言えなくもありません。
ここ日本では、とりわけ311後「人の気持ちに寄り添う」のが金科玉条化していますが、具現できない、具体的に寄り添えない同情は、仇に加え時に罪に成るのを、綺麗事と偽善が大好きな私たちは再認識する必要があるように思えてなりません。


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ 奮闘篇 [DVD]
出演:渥美清、榊原るみ、田中邦衛、柳家小さん、ミヤコ蝶々
監督:山田洋次 
松竹
2014-07-25




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2015年02月20日

【邦画】「男はつらいよ 第5作 望郷篇」(1970)

[ひと言感想]
やはり、目的をないがしろにしてプロセス(手段)を志向しても、オンナにうつつを抜かすのが関の山なのです。
寅は、先輩渡世人の死を契機に人生を見つめ直し、「額に汗して働く」プロセスを志向した途端うつつを抜かし始めた訳ですが、これでは先輩も浮かばれません。
しかも、挙句に完全ノーマークでフラれた訳ですから、却って仇、悲劇です。
やはり、目的とプロセスの混同は、悲劇の到来確率を劇的なまでに高めるのです。


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ 望郷篇 [DVD]
出演:渥美清、長山藍子、井川比佐志、松山省二
監督:山田洋次 
松竹
2014-07-25




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2015年02月06日

【邦画】「新・男はつらいよ(第4作)」(1970)

[ひと言感想]
おいちゃんとおばちゃんは、寅次郎にとって親も同然です。
彼らの場合は特別ですが(笑)、そもそも親子間の恩返しは容易でありません。
「親の心子知らず」であり、また、「子の心親知らず」であるからです。
やはり、親子間の恩返しを笑顔で終わらせるには、互いが相手の心を好意的に汲むべきなのでしょう。

そして、やはり、人は悲しい、辛い時ほど笑うべきなのでしょう。
また、周囲はそうした人を笑わせてあげるべきなのでしょう。
人は笑うことで救われ、人を笑わせることで自分も、自分たちも救われます。
人は笑いが無ければ生きられません


松竹 寅さんシリーズ 新・男はつらいよ [DVD]
出演:渥美清、栗原小巻、津坂匡章、財津一郎
監督:小林俊一 
松竹
2014-07-25




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2015年01月30日

【邦画】「男はつらいよ 第3作 フーテンの寅」(1970)

[ひと言感想]
寅次郎はなぜ、フーテンであり続けるのか。
なぜ、おいちゃんにバカ呼ばわりされるのか。
本作品を見て改めて思うに、「損得勘定の無い、純粋な利他主義者だから」、もっと言えば、「利他主義を諦めず、絶えず奮闘努力(笑)しているから」、ではないでしょうか。
勿論、寅次郎とて人の子、女房も欲しけりゃ、子どもも欲しい。
しかし、そうした所帯を持つ幸福と、被らねばならない面倒、即ち「利他主義の諦め」を天秤にかけると、やはりフーテンであり続ける以外無いのではないでしょうか。
そして、だからこそ、「つらい」のではないでしょうか。
この世に「アイドル」が絶えないのは、人は誰かに憧れ、時に誰かをバカ呼ばわりすることで、失ったモノへの未練や無い物ねだりと折り合いを付けるクセがあるかもしれません。


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ フーテンの寅 [DVD]
出演:渥美清、新珠三千代、香山美子、河原崎建三、左卜全、花沢徳衛
監督:森崎東 
松竹
2014-07-25




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2015年01月23日

【邦画】「続・男はつらいよ(第2作)」(1969)

[ひと言感想]
散歩先生に師事しなければ、また、再会しなければ、寅次郎は夏子に心を奪われなかった(笑)のは勿論、お菊と母子の契りを結び直せなかったに違いありません。
寅次郎にとって散歩先生は、英語以上に正に人生の師です。
人生に必要なのは、勇気と想像力そして、少しのお金に加え(笑)師です。


松竹 寅さんシリーズ 続・男はつらいよ [DVD]
出演:渥美清、佐藤オリエ、山崎努、東野英治郎、ミヤコ蝶々
監督:山田洋次 
松竹
2014-07-25


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2015年01月16日

【邦画】「男はつらいよ(第1作)」(1969)

[ひと言感想]
「人生に雪が降り積もるのは当然だが、雪解けもいつどこであれ、あって当然だ」。
不肖私、本作品を見るのは今回で二度目ですが、さくらと飈(ひょう)一郎の涙から、この旨改めて気づかされました。
とけない雪はありません。


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ [DVD]
出演:渥美清、光本幸子、倍賞千恵子、前田吟、三崎千恵子、森川信、志村喬
監督:山田洋次
松竹
2014-07-25


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2015年01月09日

【邦画】「男はつらいよ 第48作 寅次郎紅の花」(1995)

[ひと言感想]
たしかに、リリーの言う通り、男と女の間は「どこか」どころか、「かなり」みっともないものです。
そして、そんな綺麗事じゃ全然ないコトを交わした自覚が絆と化し、相手を「帰る場所」に思うものです。
いつでも「お帰りなさい」と言ってもらえる幸せ。
いつでも「お帰りなさい」と言える幸せ。
これらの幸せを超える幸せは、そう在りません。
男も女も、惚れた相手は厄介なくらいが丁度良いに違いありません。


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ 寅次郎紅の花 [DVD]
出演:渥美清、吉岡秀隆、後藤久美子、浅丘ルリ子
監督:山田洋次 
松竹
2014-07-25


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2014年12月26日

【邦画】「男はつらいよ 第47作 拝啓車寅次郎様」(1994)

[ひと言感想]
満男と菜穂の仲が最後にうまく行きかける(笑)のは、出会いが最悪だったからです。
たしかに、出会い、即ち、第一印象が良いと、恋も仕事も(笑)急上昇しますが、余りに良いと、次第に「マイナス」ばかりが目に付き、凡そ長続きません。
しかし、第一印象が悪いと、急上昇はおろか、全く上昇しないまま「ジ・エンド」に成りかねませんが、一旦上昇しさえすれば、当初の「マイナス」を凌駕する「プラス」が次第に目に付き、緩やかに長続きするものです。
最悪の出会いを最高、必然の出会いに変えるのが、大人の男女のたしなみです。


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ 拝啓車寅次郎様 [DVD]
出演:渥美清、吉岡秀隆、牧瀬里穂、かたせ梨乃
監督:山田洋次 
松竹
2014-07-25

 

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2014年12月19日

【邦画】「男はつらいよ 第46作 寅次郎の縁談」(1993)

[ひと言感想]
「諦めが肝心」。
寅次郎が満男にこう言い放ち、亜矢への未練を断たせたのは正解です。
なぜなら、未練の正体が同情と現実逃避だからです。
未練を諦めるには、その正体を明らかに見るのが有効かつ不可欠です。


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ 寅次郎の縁談 [DVD]
出演:渥美清、吉岡秀隆、城山美佳子、松坂慶子
監督:山田洋次 
松竹
2014-07-25




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2014年12月12日

【邦画】「男はつらいよ 第45作 寅次郎の青春」(1992)

[ひと言感想]
意中の一見客との蝶子の電撃結婚と、新幹線ホームでの満男と泉のキスと別れに込めた山田洋次監督のメッセージは、柴門ふみさんの「東京ラブストーリー」と同様、「好きな人と、一緒に生きることができる人は必ずしも同じではない」、ということではないでしょうか。
「好きな人」と「一緒に生きることができる人」の見分けがつくか否かは、青春は勿論、人生の分かれ道に違いありません。


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ 寅次郎の青春 [DVD]
出演:渥美清、吉岡秀隆、後藤久美子、風吹ジュン
監督:山田洋次 
松竹
2014-07-25




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2014年12月04日

【邦画】「男はつらいよ 第44作 寅次郎の告白」(1991)

[ひと言感想]
311以来、「人の気持ちに寄り添う」のが流行りですが、仕事と母親の両方につれなくされ、傷心の極みの泉(演:後藤久美子さん)に対する寅次郎のそれは本物です。
寄り添うべき気持ちとその事情を理解せず(→分かった気持ちで)、得意気に甘言を弄するのは、偽善と自己満足に違いありません。


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ 寅次郎の告白 [DVD]
出演:渥美清、吉岡秀隆、後藤久美子、吉田日出子
監督:山田洋次 
松竹
2014-07-25

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2014年11月20日

【邦画】「男はつらいよ 第43作 寅次郎の休日」(1990)

[ひと言感想]
寅を伯父に持つ満男が、社会に出る最終執行猶予期間である大学生時分、「幸せ」について思い悩むのは尤もですが、「幸せ」に定義やロールモデルを求めるのは違うと思います。
なぜなら、「幸せ」は、何らか一定の状態に「成ること」でなければ、「成っている」と他者に「見られること」や「思われること」でもなく、自分が自然そう「感じること」、「思えること」だからです。
これは、やり様では誰もが「安全」に成れても、「安心」には成れないし、また、誰もが「安心」だと思えるやり様は無い、のと同じです。
「幸せ」も「安心」も、直接求めるモノではなく、自分磨きと試行錯誤の中ふと授かるモノ、だと思います。


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ 寅次郎の休日 [DVD]
出演:渥美清、夏木マリ、宮崎美子、寺尾聡、後藤久美子、吉岡秀隆
監督:山田洋次 
松竹
2014-07-25

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2014年11月14日

【邦画】「男はつらいよ 第42作 ぼくの伯父さん」(1989)

[ひと言感想]
満男さんは、幸せだからそういうことが言えるのよ」。
自分の不始末を棚に上げ、無責任に帰京(家出)を勧めた満男への泉の返事は尤もです。
不幸の始まりは、凡そ人生の選択を当然視し、あり難く思えなくなることから始まります。


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ ぼくの伯父さん [DVD]
出演:渥美清、吉岡秀隆、後藤久美子、檀ふみ
監督:山田洋次 
松竹
2014-07-25

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2014年11月07日

【邦画】「男はつらいよ 第41作 寅次郎心の旅路」(1989)

[ひと言感想]
久美子は寅次郎を「故郷の塊みたい」と表します。
たしかに、久美子のこの言葉は言い得て妙ですし、悪意も無いに違いありません。
言われた寅も、満更でもありません。(笑)
しかし、郷愁を他者から指摘されるのは、イイ年をして本当に恥ずかしく、そして、情けない気がします。
なぜなら、それは過剰な郷愁だからです。
故郷を過剰に懐古、欲求するのは、現実が不満で、希望が無いからです。
同様に、懐メロばかり聴いているのは、新しい音楽を受け入れていないから、もっと言えば、新しい音楽を理解しよう試みていないから、です。
昔話ばかりしているのは、現在や未来が好ましく思えないから、もっと言えば、好ましい現在や未来への自助努力を怠っているから、です。
故郷も、懐メロも、昔話も、現実の逃げ場所ではなく、心の拠り所でありたいものです。


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ 寅次郎心の旅路 [DVD]
出演:渥美清、竹下景子、柄本明、淡路恵子
監督:山田洋次
松竹
2014-07-25

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2014年10月31日

【邦画】「男はつらいよ 第40作 寅次郎サラダ記念日」(1988)

[ひと言感想]
「人はみな何らかの天分に恵まれているが、恵まれているが故に悩み苦しむもの。
そこでしてはいけないのは、『悩む』のではなく『迷い』、『苦しむ』のではなく『逃げる』、こと。
対峙した問題を無駄に堂々巡りさせ、現時の最善解を出し損ねるのは、自他共に勿体無い人生だ」。
迷い、逃げようとしていた真知子先生に対する院長(演:すまけいさん)のこの旨の一喝は、天晴です。
後悔の無い人生に要るのは、嫌われ覚悟で免罪符との断絶を諭してくれる他者です。


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日 [DVD]
出演:渥美清、三田佳子、三田寛子、尾美としのり、奈良岡朋子、すまけい、鈴木光枝
監督:山田洋次 
松竹
2014-07-25

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2014年10月17日

【邦画】「男はつらいよ 第39作 寅次郎物語」(1987)

[ひと言感想]
秀吉(演:伊藤祐一郎さん)の将来と自分の身の程を慮り、延泊の誘いを断ち、別離を急いだ寅次郎の薄情は、正に天晴です。
薄情という愛情は、我欲の諦めが原点かつ要件に違いありません。


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ 寅次郎物語 [DVD]
出演:渥美清、秋吉久美子、伊藤祐一郎、五月みどり、松村達雄
監督:山田洋次 
松竹
2014-07-25

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2014年10月03日

【邦画】「男はつらいよ 第38作 知床慕情」(1987)

[ひと言感想]
「我が道を往く頑固者だけれど、ここぞという時意気地が無い」。
寅次郎と順吉(演:三船敏郎さん)が巡り逢ってすぐ意気投合したのは、互いに「似た者」を直感したからでしょう。
友情、信頼、応援は、得てして「同類相憐れむ」の精神を受容することから始まります。


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ 知床慕情 [DVD]
出演:渥美清、竹下景子、淡路恵子、三船敏郎
監督:山田洋次 
松竹
2014-07-25



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2014年09月25日

【邦画】「男はつらいよ 第37作 幸福の青い鳥」(1986)

[ひと言感想]
たしかに、本心は自分より他人、それも近くの他人の方が遥かに分かるに違いありません。
そう、本心は分かるものではなく、気づかされるものです。
今大事にすべきは、近くの他人です。


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ 幸福の青い鳥 [DVD]
出演:渥美清、志穂美悦子、長渕剛
監督:山田洋次 
松竹
2014-07-25

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2014年09月11日

【邦画】「男はつらいよ 第36作 柴又より愛をこめて」(1985)

〔ひと言感想〕
「聖職者は本当に、他者の幸福を自身の幸福と引き換えにできるのか。
そして、教師は本当に、聖職者であって然るべきなのか」。
真知子先生の苦悩から、こう考えさせられました。
教え子には「幸福に成る」道を説くも、自らは「不幸に成らない」道を往った真知子先生の心情は、拝察するに余りあります。


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ 柴又より愛をこめて [DVD]
出演:渥美清、栗原小巻、川谷拓三、美保純
監督:山田洋次 
松竹
2014-07-25

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2014年08月28日

【邦画】「男はつらいよ 第35作 寅次郎恋愛塾」(1985)

[ひと言感想]
寅次郎は民夫(演:平田満さん)の片思いをからかいましたが、そこに他意は無かったに違いありません。
しかし、さくらの言う通り、それは他意が無いからといって、褒められたものではありません
妹に指摘された過ちを認めその罪滅ぼしに恋愛コーチ(笑)を買って出た寅次郎の潔さ、気前の良さ、行動力に改めて感心脱帽しました。
フーテンであろうとなかろうと(笑)、過ちを過ちと認め、速攻で対処してこそ男です。

それと、若菜(演:樋口可南子さん)にとって、寅次郎の祖母ハマ(演:初井言榮さん)の回顧談は、何よりあり難かったことでしょう。
寅次郎の面白可笑しい回顧談は、最後の身内でありながら死に目に会えなかった若菜の無念を、心地良く晴らしてくれたに違いありません。
「神様のお導き」とは、「私に代わってその隣人を救いなさい!」との合図かもしれません。


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ 寅次郎恋愛塾 [DVD]
出演:渥美清、樋口可南子、初井言榮、松村達雄、平田満
監督:山田洋次 
松竹
2014-07-25

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2014年08月21日

【邦画】「男はつらいよ 第34作 寅次郎真実一路」(1984)

[ひと言感想]
人は現実の受容が不可欠です。
しかし、逃避の選択肢が有って進んで受容するのと、無くて嫌々受容するのとでは、同じ受容するにしても雲泥の差があります。
寅次郎と袖振り合った人が皆元気になるのは、現実逃避を地で行く寅次郎(笑)に逃避の選択肢を気づかされ、現実を進んで受容し直せることが大きいのでしょう。
現実を進んで生きるには、選択肢を欠かしてはいけません。


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ 寅次郎真実一路 [DVD]
出演:渥美清、大原麗子、米倉斉加年
監督:山田洋次
松竹
2014-07-25

 

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2014年08月15日

【邦画】「男はつらいよ 第33作 夜霧にむせぶ寅次郎」(1984)

[ひと言感想]
世の中には、絶えず人の気を引いたり、誰かと一緒に居なければ気が済まない人が居ます。
これは良くも悪くも「癖」であり、治したければ、自分が蒔いた種を自分で摘み取ることです。
風子(演:中原理恵さん)がトニー(演:渡瀬恒彦さん)とケジメをつけることに拘泥したのはその為であり、寅次郎の親心は正に余計なお世話です。
「地獄への道は善意で舗装されている」のを、私たちは忘れてはいけません。


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ 夜霧にむせぶ寅次郎 [DVD]
出演:渥美清、中原理恵、渡瀬恒彦
監督:山田洋次 
松竹
2014-07-25

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2014年08月08日

【邦画】「男はつらいよ 第29作 寅次郎あじさいの恋」(1982)

[ひと言感想]
たしかに、男に不本意に袖にされた女が望むのは、まっとうなお説教や今後の人生指南より、悲しみを忘れさせてくれる慰撫であり、寅次郎の笑顔はそれに打ってつけです。
しかし、かつて博(演:前田吟さん)が言ったように、「人生で大事なのは(いかなる時でも)力強く生きること」であり、笑顔だけでは、その後の人生はおぼつきません。
人生に辛苦は付き物です。
笑顔は人生の必要条件ですが、十分条件ではありません。
寅次郎が笑顔に長けているのは、生来の資質に加え何より世事と無縁のフーテンでからであり、寅次郎もその自覚はあるに違いありません。

ようやく本題(?・笑)ですが、なぜ、寅次郎は自ら惚れたかがり(演:いしだあゆみさん)の据え膳を食わなかったのか。
それは、思いがけないうまい話(笑)に気後れしたことに加え、かがりの懸命さをもてあそぶには余りにヤクザや能無しで無さ過ぎたからではないでしょうか。
不肖私、「男がつらい」訳をまた一つ思い知りました。(笑)


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋 [DVD]
出演:渥美清、いしだあゆみ、片岡仁左衛門(十三代目)
監督:山田洋次 
松竹
2014-07-25


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2014年08月01日

【邦画】「男はつらいよ 第28作 寅次郎紙風船」(1981)

[ひと言感想]
恋のガソリンは早合点と妄想ですが(笑)、燃焼中、思いがけず相手に本気を問われ、怯み、正気に戻り、自ら鎮火させてしまう。
これは、寅次郎のような人情家の渡世人(笑)に限らず、誰しも覚えがあるものです。
たしかに、心にもないことと違って、心にもあること(笑)を心の準備なしに披露するのは容易でありませんが、やはり恋を成就させたくば、「道連れ上等!」の根拠無き自信と気概を露にしなければいけません。


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ 寅次郎紙風船 [DVD]
出演:渥美清、音無美紀子、岸本加世子、地井武男、小沢昭一
監督:山田洋次
松竹
2014-07-25

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2014年07月18日

【邦画】「男はつらいよ 第27作 浪花の恋の寅次郎」(1981)

[ひと言感想]
ふみ(演:松坂慶子さん)は、寅次郎に出会い、寅次郎に促されなければ、生き別れの弟と死に別れられなかったに違いありません。
ふみは寅次郎から「身内に迷惑は無い」、「身内と遭うのに理由は要らない」と学んだことでしょうが、「好きな人」と「一緒に生きることができる人」は必ずしも同じではありませんし、遠くの身内より近くの身寄りです。
ふみが嫁入り前にとらやを訪れ、その決心を寅次郎に告げたのは、寅次郎との死に別れを望んでのことではないでしょうか。


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎 [DVD]
出演:渥美清、松坂慶子、芦屋雁之助
監督:山田洋次 
松竹
2014-07-25




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2014年07月11日

【邦画】「男はつらいよ 第32作 口笛を吹く寅次郎」(1983)

[ひと言感想]
石橋和尚(演:松村達雄さん)が和尚にあるまじき酒浸りの日々を送っていたのは、写真一途の次男(演:中井貴一さん)と出戻りの長女(演:竹下景子さん)の行く末に、寝ても覚めても苛まれるからでしょう。
和尚にとって、寅次郎の無害かつ脳天気な笑いは、和尚にあるまじき掛け替えの無い救いだったに違いありません。

寅次郎の笑いに救われたのは、はんこ屋親戚一同も同じでしょう。
はんこ屋の主人(演:長門勇さん)が七回忌法要の布施を似非(笑)納所坊主の寅次郎に弾んだのは、法要特有の世知辛く、生臭い現実を身内でなすり合う約束事から予想外に逃れられたからに違いありません。
生え抜きのサラリーマン社長の多くがリストラに苦慮する一方、カルロス・ゴーン社長が日産を再生したように、そもそも身内を助けるのはヨソモノと相場は決まっています。

現実の多くは容赦無く、人は「笑い」が無ければ生きられません
良くも悪くも私たち一般の労働者(笑)は、小難しい法話より無害かつ脳天気な笑いの方が、余程あり難いに違いありません。


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎 [DVD]
出演:渥美清、竹下景子、杉田かおる、中井貴一、松村達雄
監督:山田洋次 
松竹
2014-07-25

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2014年07月04日

【邦画】「男はつらいよ 第30作 花も嵐も寅次郎」(1982)

[ひと言感想]
たしかに、友人の恋の成就は、嬉しくもやはり妬けるものです。
それも、成就の相手が意中の人なら、尚の事です。
寅次郎は、妬けの原因を自分に無い二枚目に見つけましたが、成る程うまい理屈です。
人生にはうまい理屈が必要です。
不肖私、寅次郎の理屈作りの妙をまねぶ所存です。(笑)


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ 花も嵐も寅次郎 [DVD]
出演:渥美清、田中裕子、沢田研二
監督:山田洋次 
松竹
2014-07-25

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2014年06月27日

【邦画】「男はつらいよ 第26作 寅次郎かもめ歌」(1980)

[ひと言感想]
寅次郎が旅からいつでも安心して帰れるよう、博とさくらが月賦で買った新居に部屋を設けていたことと、すみれ(演:伊藤蘭さん)が結婚を機に折角入学した夜学をやめないよう、林先生(演:松村達雄さん)がさくらに念押ししていたことに、とりわけ感慨を覚えました。
「情け」に加え「お節介」も、「人の為ならず」に違いありません。


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ 寅次郎かもめ歌 [DVD]
出演:渥美清、伊藤蘭、松村達雄
監督:山田洋次 
松竹
2014-07-25

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2014年06月20日

【邦画】「男はつらいよ 第24作 寅次郎春の夢」(1979)

[ひと言感想]
寅次郎とマイケルが一触即発から一転、講和条約を締結したのは(笑)、即ち、和解、意気投合したのは、最愛のさくらの幸せを思う自負を認め合ったからでしょう。
意気投合とは、理想と自負を他者と認め合った恵みです。


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ 寅次郎春の夢 [DVD]
出演:渥美清、ハーブ・エデルマン、林寛子、香川京子
監督:山田洋次 
松竹
2014-07-25

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2014年06月13日

【邦画】「男はつらいよ 第23作 翔んでる寅次郎」(1979)

[ひと言感想]
たしかに、玉の輿に乗って幸福を実感する人も居れば、最愛の伴侶の夢への止まり木に成って幸福を実感する人も居り、幸福の実感はそう変わらずとも、幸福のカタチは十人十色です。
しかし、十人十色で違うからこそ、他者(ひと)の幸福のカタチを受容し、他者の幸福を自分に先んじて切望することは、極めて困難かつ尊く、そして、幸福の実感の近道足り得るのでしょう。
不肖私、「情けは人の為ならず」なのがまた少し分かりました。


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ 翔んでる寅次郎 [DVD]
出演:渥美清、桃井かおり、布施明
監督:山田洋次
松竹
2014-07-25


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2014年06月06日

【邦画】「男はつらいよ 第31作 旅と女と寅次郎」(1983)

[ひと言感想]
人にはそれぞれ「訳」があり、然るに、道連れがあり難いのでしょう。
寅次郎が美女の気を引けるのは、生粋のフーテンで、「旅は道連れ世は情け」を野暮無く地で行けるからなのでしょう。
フーテンであれ何であれ、人はみな訳と特技の持ち主です。


松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ 旅と女と寅次郎 [DVD]
出演:渥美清、都はるみ
監督:山田洋次
松竹
2014-07-25


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2014年05月30日

【邦画】「男はつらいよ 第12作 私の寅さん」(1973)

[ひと言感想]
人は、食べる為だけでは生きられないから感動するのか、はたまた、もっと感動したいから食べて生きるのか。
答えは不明ですが、たしかに、博の言う通り、後者、即ち、自分の生存に直接関係しない、他者には不合理な欲求の絶えなさは、人が人であることの証です。
人が不合理と一蓮托生なのは、そもそも生存の動機が不合理だからかもしれません。


第12作 男はつらいよ 私の寅さん HDリマスター版 [DVD]
出演:渥美清、岸恵子、前田武彦
監督:山田洋次 
松竹
2008-08-27

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2014年05月23日

【邦画】「男はつらいよ 第21作 寅次郎わが道を行く」(1978)

〔ひと言感想〕
寅次郎が「フーテンだから純粋で夢追い人」なのか、「純粋で夢追い人だからフーテン」なのかはさておき、そもそも男と女の間に加え、夢と現実の間にも深くて暗い河が在るものです。(笑)
人は、論理と感情で揺れる河を往く船乗りかもしれません。


第21作 男はつらいよ 寅次郎わが道を行く HDリマスター版 [DVD]
出演:渥美清、木の実ナナ、武田鉄矢
監督:山田洋次 
松竹
2008-09-26

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2014年05月16日

【邦画】「男はつらいよ 第25作 寅次郎ハイビスカスの花」(1980)

[ひと言感想]
ハイビスカスが沖縄でなく葛飾柴又でこそあり難いように、愛情も非日常でこそあり難く、光り輝くもの。
たしかに、「所帯を持つ」というのは「愛情を現実化、日常化する」ことであり、簡単ではありません。
夢追い人が時に疲弊し、愛情の現実化、日常化を欲求するのも、夢追いの途中なのでしょう。

また、御前様はセクスピア(笑)の言を引用し、「生きてる間は夢だ」と仰りました。
たしかに、人間は死んだらお終いであり、死は現実の究みですが、生きている限り夢は見放題です。
これから所帯を持つ人は、身の程に加え、夢をわきまえる術と気風を寅とリリーにまねぶと良いでしょう。


男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花 [DVD]
出演:渥美清、浅丘ルリ子
監督:山田洋次 
松竹
2014-07-25




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2014年05月09日

【邦画】「男はつらいよ 第22作 噂の寅次郎」(1978)

[ひと言感想]
たしかに、人は、独りになりたい時は同情が煩わしく、独りになりたくない時はあり難いのです。
人の身勝手や天邪鬼は、失恋や離婚など悲劇の到来時にこそ露になります。
人は生来、厄介かつ不明な生き物です。

そして、人生の無常は周知ですが、だからこそ、報われる保証のない変わらぬ愛は難しく、又、尊いのです。
人生とは無常への抗いかもしれません。


第22作 男はつらいよ 噂の寅次郎 HDリマスター版 [DVD]
出演:渥美清、大原麗子、室田日出男、志村喬
監督:山田洋次 
松竹
2008-09-26

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2014年05月02日

【邦画】「男はつらいよ 第19作 寅次郎と殿様」(1977)

〔ひと言感想〕
「人にはそれぞれ事情はあれど、受けた世話には謝礼が決まり」。
寅次郎と殿様は「謝礼繋がり」(笑)です。
人格高潔、清廉潔白だから決まりごとを守るのか、決まりごとを守るから人格高潔、清廉潔白なのかはさておき(笑)、決まりごとの相通ずる人との縁ほどあり難いものはありません。


第19作 男はつらいよ 寅次郎と殿様 HDリマスター版 [DVD]
出演:渥美清、真野響子、嵐寛寿郎
監督:山田洋次 
松竹
2008-09-26

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2014年04月18日

【邦画】「男はつらいよ 第14作 寅次郎子守唄」(1974)

[ひと言感想]
幸福な人生とは、今際の際に致命的な後悔を覚えない人生です。
幸福な人生を迎えるには、たしかに寅の言う様に、玉砕覚悟で本心に従順になるのが有効かつ不可欠です。

そして、「当たって砕けろ」の本質は、致命的な後悔の回避です。
人生とは、絶えず諦めを積極的に重ね、後悔の根絶に腐心する道程かもしれません。


第14作 男はつらいよ 寅次郎子守唄 HDリマスター版 [DVD]
出演:渥美清、十朱幸代、上條恒彦、下條正巳
監督:山田洋次 
松竹
2008-09-26

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2014年04月04日

【邦画】「男はつらいよ 第20作 寅次郎頑張れ!」(1977)

〔ひと言感想〕
人間は、「他人事には敏感で強いが、自分事には鈍感で弱い」もの。
寅次郎が、良介(演:中村雅俊さん)への恋愛指南は達者で、藤子(演:藤村志保さん)との恋愛運びは後手だったのは、当然に違いありません。(笑)

そして、真の人情とは、縁者に母屋の二階をガス自殺未遂爆破されても咎めない寛容さを指すのかもしれません。
「人の命は地球より重い」からして、袖振り合った失恋青年の命は、二階の修繕費より重いに違いありません。(笑)


第20作 男はつらいよ 寅次郎頑張れ! HDリマスター版 [DVD]
出演:渥美清、中村雅俊、大竹しのぶ、藤村志保
監督:山田洋次 
松竹
2008-09-26

 

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2014年03月20日

【邦画】「男はつらいよ 第18作 寅次郎純情詩集」(1976)

〔ひと言感想〕
綾(演:京マチ子さん)は、自分の余命の幾ばくも無さに感付いていた。
そして、寅次郎の不意の来訪が存外に嬉しく、彼の無償の愛を命の足しにしていたのではないでしょうか。
見返りを即時かつ合理的に求めない、人として純粋な行動は、自他共に人生最高の励みです。


第18作 男はつらいよ 寅次郎純情詩集 HDリマスター版 [DVD]
出演:渥美清、京マチ子、檀ふみ
監督:山田洋次 
松竹
2008-09-26




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2014年03月07日

【邦画】「男はつらいよ 第16作 葛飾立志篇」(1975)

〔ひと言感想〕
男女の愛の何たるかを、寅次郎(演:渥美清さん)が田所先生(演:小林桂樹さん)に説教するシーンに泣き笑いしました。
たしかに、物事はよく考えなければ、本質が見えませんが、考え過ぎると、却って本質を見失うもの。
何事も考えないのは問題ですが、考え過ぎても問題であり、男女の愛はその最たるに違いありません。(笑)


第16作 男はつらいよ 葛飾立志篇 HDリマスター版 [DVD]
出演:渥美清、樫山文枝
監督:山田洋次 
松竹
2008-09-26

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2011年07月11日

【邦画】「男はつらいよ 第6作 純情篇」(1971)

【絹代(宮本信子さん)】
何で・・・何であんげん酷か男んとこば、帰らんといかんとね。
うちは、もうあんな男の顔も見たくもなか。
思い出したくもなか。
うち、父ちゃんと一緒に・・・

【千造(森繁久彌さん)】
(そんなことは)できんて。
明日の船で帰れ。

【絹代】
どうして・・・
どうして、そんげん惨かことを・・・

【千造】
絹代。
三年間も便り一つもよこさず、急に(実家に)戻ってきて、お父ちゃんが死んどったら、どげんする気やった?
おいは、そう長くは生きとらんぞ。
おいが死んだら、お前はもう帰るとこは無いようになる。
その時になって、お前が辛かことがあって、クニに帰りたいと思うても、もうそれはできんぞ。

【絹代】
でも、うち、もう、あんげん男とは・・・

【千造】
お前が好いて一緒になった男じゃろが。
そんならどこか一つくらい、良かとこのあっとじゃろ。
その良かとこを、お前がきちんと育ててやらんば。
その気持ちが無うて、どんな男と一緒になったって、おんなじたい。
おいの反対ば押し切って一緒になったんなら、そんぐらいの覚悟しとらんで、どげんすっか。
そんな意気地の無いことじゃ、父ちゃんは心配で、死ぬることもできん。
(寅さんに向かって)えらい娘が世話になりまして。
母親をこまい時に亡くしまして、目の届かんことも多くて。
しかし、あんたみたいな良か人に会えて、本当に良かった。
ま、ゆっくりしてください。
今、あの水イカの刺身作るけん。
どうかしましたか?

【車寅次郎(渥美清さん)】
全くだ。
おじさんの言う通りだよ。
帰れる所があると思うからいけねえんだよ
失敗すりゃまたクニに帰りゃいいと思っているからよ。
俺は、いつまでたったって、一人前になれねえもんなあ、おじさん。

【千造】
クニはどこかね?

【車寅次郎】
クニかい。
クニは、東京は葛飾の柴又よ。

【千造】
ほう。
親御さんは居るのかね?

【車寅次郎】
もう死んだ。
でもなあ、親代わりにおいちゃんとおばちゃんが居るんだ。
それに妹が一人居るよ。
おじさんの娘と同じくらいの年頃だ。

【千造】
幸せかな、妹さんは。

【車寅次郎】
ああ、子どもが居るよ。
その亭主っていうのがね、俺みたいな遊び人とはまるで違うんだ。
まじめの上に「糞」っていう字がつく位の奴なんだよ。
印刷工場の職工やっているよ。
その印刷工場の裏手でもってね、俺のおいちゃんていうのが、ケチなダンゴ屋やってるんだ。
さくらがよ、あ、こりゃ、俺の妹だけどね、近所のアパートに住んでるんだ。
買い物の帰りなんか、子ども連れてね、ダンゴ屋へちょくちょく顔出してよ、くだらねえこと喋っている内に、陽が暮れらあな。
「どうだい、晩御飯食べておいきよ」
「いいよ、悪いから」
「何言ってるんだい、これからじゃ面倒だろ、ね。
さ、裏に亭主いるんだから、博呼んどいで」。
みんなが円く、賑やかに晩飯よ。
その時になると決まって出る噂が、この俺だ。
俺はもう二度と帰らねえよ。
いつでも帰れる所があると思うからいけねえんだ、うん。

(汽笛の音がする)

【千造】
風が出てきたな。

【車寅次郎】
おじさん、今の汽笛は何だい?

【千造】
ありゃ、渡し船の最終が、もうぼつぼつ出るっちゅう合図たい。

【車寅次郎】
さ、最後が出るか。

【千造】
どうしたの?

【車寅次郎】
いや、出るってよ。

【千造】
ションベンか?

【車寅次郎】
ションベンでない。

【千造】
便所ならこっちにある。
いや、表でやってよか。

【車寅次郎】
俺は帰らねえ。
どんなことがあったって、二度と帰りゃしねえよ。
帰る所があると思うからいけねえんだ。
でもよ、俺帰ると、おいちゃんやおばちゃんたち喜ぶしな。
さくらなんか、「お兄ちゃん、ばかね、どこ行ってきたの」なんて、涙いっぱいためてそう言うんだ。
それ考えると、やっぱり帰りたくなっちゃったなー
でも、私は、二度と帰りませんよ。
でも、やっぱり帰るなあ、うん!
(席を立つ)
あばよ!
(家を出る)
おーい、その船待ってくれよ、おーい、待ってくれ!

【絹代】
あれえ。
うち、あの人にお金ば借りとったとよ。

【千造】
もう間に合わんわい。
あの人は、ちょっと体の悪かとね。
かわいそうに。

「帰れる所があると思うからいけない」が、「帰れる所があると思えるからいい」。
このジレンマと真理を、渥美清さんが、森繁久彌さんが、宮本信子さんが、山田洋次監督が、見事に教諭くださった。
私が、最後の肉親である実兄の家(実家)をおよそ月に一度訪れているのは、「帰れる所があると思えるからいい」のか?(笑)

帰郷した傷心の娘に「帰れ」と明言する千造のような親、上司は、最近てっきり見かけなくなった。
幸運なことに、亡き母とサラリーマン時代の三上司(Sさん、Sさん、Mさん)はそうだった。
自分の気持ちや希望を押し殺し、自分の評価や利益を放棄し、子どもや部下の利益と将来を最優先する。
先に逝く親や上司は、かくあるべきだ。



松竹 寅さんシリーズ 男はつらいよ 純情篇 [DVD]
出演:渥美清、若尾文子、宮本信子、森繁久彌
監督:山田洋次 
松竹
2014-07-25




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